オオバコ属Plantago、大葉子属)は、オオバコ科の1属。約200種が属し、日本には4種の在来種のほか、多くの帰化種が分布する。

特徴

ほとんどは草本だが、一部は灌木となり、最大で高さ60cmほどになる。草本では葉が根出葉のみのものが多いが、エダウチオオバコ、ホソバオオバコなど地上茎が伸びるものもある。葉脈は平行脈。花は風媒花で穂状花序になる。果実は蒴果で横に裂開し(蓋果)、多数の種子を含む。

南極大陸を除く世界中にある。海岸砂地、道ばた、荒地から、高山草原、湿地、乾燥地など、さまざまな環境に適応して分布する。特に、西アジアの乾燥地や地中海周辺に多く分布する。

主な種

日本分布の在来種

  • オオバコ Plantago asiatica
    • ヤクシマオオバコ Plantago asiatica var. yakusimensis
  • エゾオオバコ Plantago camtschatica
  • ハクサンオオバコ Plantago hakusanensis
  • トウオオバコ Plantago japonica

日本に帰化している種

  • アメリカオオバコ(ノゲオオバコ) Plantago aristata -熱帯アメリカ原産
  • ホソバオオバコ Plantago arenaria
  • セリバオオバコ Plantago coronopus - エルバステラ
  • ムジナオオバコ Plantago depressa -アジア大陸東部原産
  • ニチナンオオバコ Plantago heterophylla -北アメリカ原産
  • ヘラオオバコ Plantago lanceolata -ヨーロッパ原産。オオバコより大型で、葉は長いへら形。
  • セイヨウオオバコ(オニオオバコ)Plantago major -ヨーロッパ原産
  • エダウチオオバコ(サイリウム) Plantago psyllium -ヨーロッパから西アジア原産。水溶性食物繊維が多く、日清食品や森下仁丹が健康食品などに使用。
  • ツボミオオバコ(タチオオバコ) Plantago virginica -北アメリカ原産

その他

  • インドオオバコ Plantago ovata - インド原産。種子に食物繊維が多く、便秘薬や健康食品に使われる。食品添加物サイリウムシードガムの主成分。

脚注

参考文献

  • 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本Ⅲ 合弁花類』、1981年、平凡社
  • 清水建美編『日本の帰化植物』、2003年、平凡社
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

外部リンク

  • オオバコ属 - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
    • ブロンドサイリウム - 同
    • ブラックサイリウム - 同
    • セイヨウオオバコ - 同
    • ヘラオオバコ - 同
    • オオバコ (大葉子) - 同

オオバコ

オオバコ 日本まるごと生き物図鑑

オオバコ

身近な植物図鑑:オオバコ(3)

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