歯槽骨(しそうこつ)とは、顎骨の骨体部と歯牙を結ぶ骨で歯槽突起とも言う。歯槽骨は、固有歯槽骨と支持歯槽骨とに分けられる。人体の場合、解剖学的に独立した骨体ではない。歯槽骨の「歯槽」とは、歯を入れ置く槽という意味を持つ。
歯槽骨は、機能的・組織学的に固有歯槽骨と支持歯槽骨の二部分に分けられる。
- 固有歯槽骨(「歯槽の内壁」というと固有歯槽骨を一般的に指す)
- 層板骨:線維骨のすぐ外側を歯根膜腔とはほぼ平行に縦走する層板状の骨。
- 線維骨(束状骨):シャーピー線維が骨内に埋め込まれている骨。
- 支持歯槽骨は、内板と外板を形成する緻密骨(皮質骨)と固有歯槽骨や皮質板との間を埋める海綿骨に分けられる。皮質板は上顎骨より下顎骨の方が圧倒的に厚く、下顎臼歯部の頬側で最も厚い。
また、歯根と歯根の間にある歯槽骨を歯槽中隔といい、歯間中隔(槽間中隔)と根間中隔には脈管や神経の通る栄養管がある。
脚注
参考文献
- 中塚敏弘『口腔解剖学サイドリーダー -歯科のための頭頚部解剖学・口腔解剖学要説-』(第1版第4刷)学建書院、東京都文京区。ISBN 4-7624-0106-4。
関連項目
- セメント質 / 象牙質 / エナメル質 / 歯髄 / 歯肉 / 歯肉溝 / 歯髄 / 歯根 / 骨
- 歯学 / 医学 / 解剖学(口腔解剖学) / 骨学 / 歯学部
- 歯科医師 / 歯科衛生士 / 歯科技工士
- 歯槽
- 歯槽骨保存法(歯槽堤保存術) ‐ 抜歯後に、歯槽堤や歯槽骨が吸収され、歯のバランスや隙間が変化するのを抑えるために処置。




